ヴィーガン食とは?
近年、免疫力や健康について注目されるようになっています。
コロナ禍で健康について考えたり、おうち時間で自炊をする機会が増え、自身の食生活を見直すきっかけになった人もいるのではないでしょうか。
毎日の食事は健康で丈夫な体を作る基本といえます。
日本人の三大死因はがん・脳血管疾患・心疾患です。これらは生活習慣と大きく関わっています。
すなわち生活習慣を見直したり改善することで、自らコントロールすることも可能だということです。
皆さんは「ヴィーガン(ビーガン)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
簡単にいうと食生活・日用品などで動物を犠牲にしないライフスタイルです。
近年、大手チェーン飲食店から続々と植物性の商品が発売され、注目度は高まっていると言えます。
みなさんもスーパーマーケットなどで、代用肉として知られる大豆ミートや植物性ミルク(豆乳・アーモンドミルク・オーツミルク)など見かけたことがあるのではないでしょうか。
皆さんの意識が高まるのと同時に、スーパーマーケットに並ぶ商品も変化してきたように感じます。
・ベジタリアンとヴィーガンの違い
ベジタリアンとヴィーガンの明確な違いは、完全菜食主義者ではないということです。
しかし”ベジタリアン”とひとくくりにされがちですが、その中でさらに三つに分類されています。
どれも植物性食品を中心としていることが共通しています。
「ラクト・ベジタリアン」(乳製品は可)
「ラクト・オボ・ベジタリアン」(乳製品・卵は可)
「ペスコ・ベジタリア」(魚・卵・乳製品は可)
参照:Vegewel今さら聞けない「ヴィーガン」と「ベジタリアン」の違い!
https://vegewel.com/ja/style/vegan-vegetarian#:~:text=
欧州では、カフェやレストランのメニューで当たり前のようにヴィーガンのメニューを選択でき、
ひとつの選択肢として浸透しているように感じます。
カラフルで彩り豊かなイメージで、なんとなくハードルが高そうに感じてしまいますが
和食に置き換えて考えてみると意外にも身近なところに植物性の食品はたくさんあります。
日本にも「精進料理」という仏教と結びついた伝統的な料理があります。
そんなヴィーガン食ですが、一体どんな理由から注目されているのでしょうか。
「ヴィーガン」についての理解を深められたらと思います。
・畜産業が与える影響
衝撃的な事実です。
なんとステーキ1㎏に必要な水の量は、約15,000リットル。
ハンバーガーひとつを作るためにもシャワーの水が3カ月分も必要と言われています。
まず家畜を育てるのにえさが必要です。その量は世界で生産される大豆の90%以上です。
そして家畜を育てるためには広い土地が必要で、その面積は陸地の1/4。人口増加にともないこのままだとインドの土地の2倍を畑にする必要があると言われています。
参照:GREENPEACE「牛のゲップだけじゃない。肉の大量消費が引き起こす10の環境問題まとめ」
https://www.greenpeace.org/japan/sustainable/story/2021/07/05/52110/
このような問題に目を向けてみると、話が壮大すぎて自分になにができるか考えてみても
かえって無気力になってしまうかもしれません。
しかし皆が週に1度でも、お肉を食べない日を設けてみたらどうでしょうか。ひとりが取り組むよりも大きな影響を与えるかもしれません。
最近ではレジ袋の有料化、ラベルのないペットボトルなど、
環境を配慮し、資源を節制する動きがみられています。
小さなことからでも始められることはたくさんあります。
そして食を選択することで環境破壊に加担しない選択肢もあることが分かりました。
・からだに与える影響
植物性食品にはコルステロールはほとんど含まれていません。
コルステロールは主に動物性食品に含まれている「飽和脂肪酸」によって上昇します。
善玉と悪玉の2種類ありますが、厄介なのが悪玉。
悪玉コルステロール値が高いと心筋梗塞や動脈硬化関連の病気を患いやすくなります。
ヴィーガンの主なたんぱく源は豆類です。
日本人に親しみのある大豆製品、野菜や海藻類には、コルステロール値を排出させ、減少させる効果があります。
また、生活習慣病ともいわれるがん。
インドの研究グループがおこなった臨床実験では、牛乳に含まれる動物性たんぱく質が、がんの発症を促進させたことが分かりました。
小麦や大豆の植物性たんぱく質からはそのような結果は見られなかったようです。
参照:「WHOLEがんとあらゆる生活習慣病を予防する最先端栄養学」
野菜や果物、海藻類にはがんとたたかう抗酸化作用が豊富に含まれています。
植物性食品を積極的に取ることであらゆる病気を未然に防ぐことができるでしょう。
いかがでしょうか。
二つの面のほんの一部から考えてみても、食がもたらす影響力の大きさを感じることができます。
食はわたしたちが生きるエネルギーの源であり、必要不可欠なものです。
アレルギーや体調、宗教上の理由など。
皆さまざまな理由や、個人の考え・信念があります。
どんな意見もにも間違いはなく、尊重されるべきです。
そしてみなさんの選択が自分自身、地球環境にまで繋がっていきます。