安心・安全な野菜とは
私たちが口にする野菜は、一体どんな環境で育ちどのような過程を経て食卓までやって来るのか。
皆さんは考えてみたことがありますか?
食べやすく品種改良されたものや、見栄えをよくするために農薬を使用した物など…さまざまなものが出回っています。
そして技術の進歩や研究により、スーパーマーケットには季節を問わずに豊富な種類の野菜が並びます。
どのように育てられているかは想像しにくいかもしれません。
野菜にはあらゆる病気を予防し、健康で丈夫な体を作るのに欠かせない栄養素がたくさん含まれています。
しかし、皆さんの食べている野菜は果たして安全だと言えるでしょうか。
そして一体なにをもって安全な野菜と言えるのでしょうか。
・広がりをみせるオーガニック市場
オーガニックとは農薬や化学肥料を使用せずにつくられた物を指します。
ここ数年、都市部を中心にオーガニック食品や質の良い厳選された商品を扱うスーパーも増えました。
大型スーパーマーケットなどでも、野菜コーナーの一角に”有機野菜“と記載された野菜を見かけたことがあるかもしれません。
難点があるとすれば質の良い食品は値段が高いということ。
同じくらいの値段で買えることも稀にありますが、たいてい2~3倍近い値段で売られています。
こだわりの食材が食卓に並べられたら理想的ですが…。
身近で手に入れることも難しいですし、なかなか現実的ではないかもしれません。
コロナ禍で免疫力や健康についての意識が高まっている現在。
皆さんが食べる野菜は一体どんな環境で育ち、どういった生産過程を経て食卓までたどり着くのでしょうか。
生産方法や栽培方法に焦点をあて考えてみます。
・有機野菜とは
農薬や化学的に合成された肥料は使用せず、環境への負荷をできる限り減らし生産する方法です。
その定義は農林水産省のよって定められています。
参照:農林水産省「【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~」
有機農業・有機農産物とはhttps://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/
さまざまな条件を満たしてはじめて有機野菜と記載して販売できるということです。
・自然農法
自然農法は農薬、肥料も使用いない栽培方法です。
有機栽培のように確立された定義はありませんが、その歴史は古く、85年以上前にさかのぼります。
不耕起(耕さない)、無農薬(農薬を使用しない)、無肥料(肥料を使用しない)、無除草(除草をしない)の4つを原則としています。
参照:「自然農法 わら一本の革命」福岡正信氏
野菜本来の生命力を生かした農法で、もっとも自然な栽培方法だと思います。
地域やその土地の環境に合わせて栽培方法を考えるため、従来の農法などで判断しません。
それゆえに農家の数も少なく収穫量もわずかなため、市場にはほとんど出回っていません。
参照:たべるとくらす「自然栽培(自然農法・自然農)とは?」https://taberutokurasuto.com/columns/agriculture/19020807076/#:~:text=
先人たちが築いた古くから伝わる農法。
地球温暖化やさまざまな要因で環境は変化しましたが、今でもこの農法が引き継がれていることに自然を思いやる気持ちや畏敬の念を感じとれます。
・水耕栽培
水耕栽培は、無農薬。土を使用しないので農薬を使う必要がありません。
水と機体肥料、LEDライトなどを使用し、季節に関係なく育ちます。
主に葉物が中心で、室内でも大丈夫です。
参照:Living Farm「水耕栽培とは」
http://www.living-farm.com/mainte/bWFpbnRl/index.html
キットなども販売されており、誰でもおうちで手軽に始められるのも特徴です。
・特別栽培農産物
化学合成された農薬、肥料の使用を低減することを基本とした栽培方法です。
農薬と肥料の使用量が双方とも50%以下であることを条件としています。
引用:農林水産省「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html
一部をご紹介しましたが、それぞれ明確な違いがあり、同じ野菜でもいろんな育て方があることがわかりました。
のびのびと豊かな環境で成長した野菜は生命力も高く、味も優れています。
りんごやにんじんなど通常皮を剥くものでも、残留農薬の心配がないものは皮をむかずに食べることができます。
そして豊富な栄養素を逃すことなく摂取できます。
もちろん味もすぐれているため素材本来の味を生かしたシンプルな味付けでも美味しくいただけるでしょう。
一般的な野菜にくらべたら値段は高くなりますが、豊富な栄養素を摂取でき、安心・安全であるため注目されるのも納得です。
大切な家族や、自分自身のために。
安心できる食事の第一歩として、こだわりの野菜を選択しみてはいかがでしょうか。